【都市伝説】犬の爪が長く伸びてしまった?!の本当の話

犬の爪の写真

愛犬の爪、きちんとお手入れしていますか?

伸びすぎると巻き爪になってしまい、皮膚に突き刺さることがあります。

定期的にカットしてあげてくださいね。

そんな犬の爪、「短く切らないと血管がどんどん伸びてしまうよ」と言われたことはありませんか?

実はこれ、都市伝説です。

短く切らなかったとしても、血管が伸びてしまうことはありません。

犬の爪は短く切らないと血管がどんどん伸びるの?

よく聞きますよね。でもこれって本当なのでしょうか?

私もトリマーをやっていて、ずっと疑問に思っていました。

トリマーになりたての頃は、先輩トリマーに「まだ爪切れるよ、もっと短くして!血管が伸びたら大変だから」と言われていたのですが、私には爪切りをしない子の血管が伸びているようには見えなかったのです。

それに、血管ギリギリのところまで切ろうとすると犬は大抵痛がります。

神経に近い部分を刃物で切るのだから当然ですよね。

でも、血管が伸びてしまったら大変だから・・・と、嫌がる犬の爪を無理矢理切っていた頃もありました。

しかしある時、「そもそも血管が伸びたら何か悪いことでもあるの?」と思ったのです。

もちろん、1センチも2センチもびよーんと伸びてしまったら歩けなくなってしまい大変ですが、伸びると言っても一生のうちでせいぜい数ミリです。

そんな数ミリを気にして毎月犬に痛い思いをさせなくちゃいけないのか?

そこで私は、自分のお店では「犬が嫌がる1ミリ手前」までしか切らないことにしました。

お互いにストレスフリー。爪切りを嫌がる子も減りました。

実は伸びない爪の血管

数か月前に参加したセミナーで、「やっぱり!」と思いました。

毎月きちんと爪切りをしていても血管が長い子、1年ぶりの爪切りでも血管の短い子もいるのです。

血管の長さも個体差が大きく子犬の頃から血管の長い子は長いんですよね。

「でもやっぱりうちの子、昔より血管が伸びている気がする・・・」という方もいらっしゃるかもしれません。

若い犬の足先とシニア犬の足先を見比べてみると分かりやすいのですが、若い子は「握り」といって指をぎゅっと握っているような形をしています。

ところがシニアになると指先、爪の周りの筋力が落ちてくるため足先が平たくなって(ペーパーフット)くるのです。

地面に向かって生えていた爪の角度が、少し水平気味になることによって長くなったような錯覚になるのだそうです。

これが、爪の血管が伸びたように見える理由です。

爪切り嫌いにさせないために

上目遣いの黒い子犬が伏せをした写真

犬は一生毎月爪切りをしなくてはなりません。

できることならストレスを限りなく減らしてあげたいところ。

愛犬を爪切り嫌いにさせないために。

まずは何より血管ギリギリで切らないこと。

1か月2か月程度であれば、歩行に支障が出る程伸びてしまうことはまずありません。

定期的に爪切りをしていれば、爪の先を整えるくらいで問題ありませんよ。

「白い爪の子は血管が透けて見えるので、それを目安に切る」

これもよく言われていますが、この通りに切ると間違いなく出血させてしまいます。

見えている血管よりも2ミリは長めに切ってあげてくださいね。

爪切りはギロチンタイプで握りやすい物を使いましょう。

切れ味が悪いと犬が不快な思いをしますので、プロが使っているのと同じ物が良いです。

万が一出血してしまった時のために、止血剤は必ず用意してください。

 

でも、爪切りは一般の飼い主さんにはかなり難易度が高いので、できればプロに任せて欲しいと思います。

爪切りが苦手な子ってすごく多いです。そもそも犬は足先を触られるのを嫌がりますし。

子犬のうちはなるべく頻繁にサロンに通って練習をしてあげましょう。

やはり爪切りだけに限らず、恐怖心のない子犬のうちからお手入れされることに慣れさせてあげるのが1番効果的です。

でも、どうしても爪切りは嫌っていう子ももちろんいます。

慣れさせるのは困難かもしれないなと思ったら、逆に頻度を下げてしまうのもありかと思います。

ストレスを感じる回数自体を減らしてしまいましょう。だって血管は伸びないのですから。

やすりがけだったら大丈夫という子であれば、人間が大変ですがやすりで長さも落としてあげましょう。

シャンプー後だと爪が柔らかくなっていて衝撃が少なくなりますので、お互いに負担が減ると思います。

まとめ:「短くしないと血管が伸びる」は嘘!

これまで、都市伝説を信じて愛犬に痛い思いをさせていたかもしれません。

でも、本当は血管は伸びないといういことを知っているだけで、愛犬にかかる負担を少し減らしてあげることができますね。

爪に関してはお散歩で自然に削れるのが理想ですが、体格や歩き方によっては全く削れない子もいます。

そういった場合には必ず爪切りが必要になります。

くり返しになりますが、できればプロにお任せください。

1度でも痛い思いをすると、その後一生爪切りの時間が苦痛になってしまいます。

ずっと必要なお手入れです、少ないストレスで済むように、トリミングサロンまたは動物病院へお連れください。

でも実はこの都市伝説、信じているトリマーや獣医師もまだまだ多いです。

「この子爪切り苦手なので、血管ギリギリまで切らなくて大丈夫です」と一言言ってみても良いかもしれないですね。

「血管は伸びません」が爪の伸びすぎは、歩行に支障が出たり、巻き爪の原因になります。

定期的な爪切りは忘れないでくださいね!

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