イヌノコト。

現役トリマーが犬のことをあれこれ考えるブログです。

愛犬の飲水量増えた?減った?

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先ほど「うちのこ最近多飲多尿なんだけど・・・」とお客様にご相談されました。

確かにトリミング前におしっこをさせたはずなのに、カット中にお漏らしをしてしまいました。そしてその5分後にまた大量のおしっこ・・・お水もたくさん飲みます。少し心配なので、動物病院の受診をおすすめしました。

愛犬の飲水量、把握していますか?今日はそんな犬の飲水量のお話です。

犬の飲水量の目安

犬の全体重の60~70%は水でできています。そのうち20%の脱水でも命に係わる危険性があります。

生命維持のためにとても重要な水ですが、1日あたりどのくらい飲ませるのが良いのでしょうか。

だいたい体重1kgあたり50~60mlが目安になります。5kgの犬には250ml~300mlの水が必要です。

また、「必要カロリー=必要水分量」というはかり方もあります。1日500kcal必要な犬の必要水分量は500mlということになります。

しかし、お皿から直接飲む水=必要飲水量ではありません。食事中の水分も含まれています。

ドライフードにはほとんど水分がないので、ドライフードが主食の犬は、ウエットフードを食べている犬と比べてたくさんの水が必要になります。

これらを考慮して、フードの量だけでなく飲水量も気を付けてあげてください。

愛犬の飲水量が増えた

フード・薬の変更

飲水量が増えた原因としてまず考えられるのは、フードの変更です。

ウエットフードからドライフードに変更すればもちろん飲水量は増えますし、フードによって塩分の量も違うので、フードを切り替えた直後であればそれが原因かもしれません。

また、薬の副作用で飲水量が増えることもありますので、最近薬が変わっていないか?などもチェックしてみましょう。

病気の症状

糖尿病、甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)など、ホルモン異常により多飲多尿になることがあります。

症状に気付きづらいため発見が遅れることがあります、気を付けてください。

脱水

夏場はパンティング(舌をだしてはぁはぁ)により水分が蒸発するので、冬よりも喉が渇きよく水を飲むようになります。

脱水は命に関わることがあります、必ずいつでも新鮮な水が飲めるようにしてあげてください。

ストレス

緊張を紛らわせるため、水を大量に飲む場合があります。

トリミングの際、シャンプー中に一心不乱に水を飲もうとする子がいますが、お腹を壊すと大変なのであまり飲ませすぎないようにしています。

環境の変化やお留守番など、何か原因がある場合があります。それらを改善することで多飲がなくなるかもしれません。

愛犬の飲水量が減った

フードの変更

先ほどとは逆のパターンで、ドライフードからウエットフードに切り替えた場合は飲水量が減ります。手作り食への変更も同様です。

飲水量が減るのは当然のことなので、心配いりません。

口腔内の異常

口の中の異物、のどの炎症、腫瘍など、口腔内に異常がある場合は水が飲めなくなります。同時に食べ物も食べられなくなっていることが多いです。

愛犬の口を開けて中を観察できれば良いのですが、難しい場合も多いので動物病院で診てもらいましょう。

ストレス、外傷の痛み

近くで工事をしている、引っ越しをしたなど心当たりはありませんか?

気温や気圧の変化にもストレスを感じることがあります。何か原因がないか探ってみてください。

また関節が痛い、どこか怪我をしているなどといったことも考えられます。

加齢

シニア犬は代謝が低下し、喉の渇きに鈍感になります。「お水飲むの忘れちゃった」ということもありますので、積極的に飲ませてあげましょう。

飲みたくない

容器が飲みにくかったり、新鮮な水でなかったり。

犬によって好みは様々なので、飲みやすい、飲みたくなるような工夫をしてあげましょう。

水分量のはかりかた

  • 水を入れる時、捨てる時に量をはかり引き算をする
  • 給水器の場合は目盛りをつけるとわかりやすい

多少ですが蒸発もするので、少し考慮してはかりましょう。

また、ペットシーツの重さをはかって尿量も把握しておくのもおすすめです。

個体差も大きいので、同じ体重・体格でも摂取量は異なります。その子の普段の飲水量を把握しておくと、いざという時とても役に立ちますよ。

水分摂取方法

普段、愛犬にどんな水を飲ませていますか?

カルシウムやマグネシウムの多く含まれるミネラルウォーターは、犬にとってミネラル分が多すぎてしまい尿石症、膀胱欠席などの腎疾患を起こす恐れがあります。

水道水で大丈夫ですが、抵抗のある方は軟水を選んであげてください。

私は一度沸騰させた水を冷ましてからあげています。塩素の臭いが消えてよく飲むようになります。冬場は特に冷たすぎる水を嫌う子がいるので、人肌程度の温度が飲みやすかったりします。

容器はお皿のタイプか給水ボトル、循環式のものがありますが、愛犬の好みのもので良いと思います。

ですが、給水ボトルはたくさん飲んでいるように見えても、実は飲めている量は少なかったりもしますので、注意が必要です。逆に、ガブガブ飲んで吐き戻すような子にはちょうど良いかもしれません。

あまり積極的に水を飲まない子には、チキンスープやヤギミルクなどをおやつ代わりに与えるのも良いです。

水分の足りていない犬がほとんどですので、積極的に水分を摂らせることをおすすめします。

まとめ:飲水量の把握が病気の早期発見に

「いつもよりたくさん水を飲んでいるかも」そんな時に、普段のその子の飲水量を把握しているととても役に立ちます。

いつもよりも多いのか?少ないのか?

どちらにしても心配な場合は動物病院で診察を受けましょう。

特に多飲多尿は様々な病気の初期症状です。気づいたら早めの受診を。

春はフィラリアの検査があります。その時の採血で一緒に健康診断をすることをおすすめします。気になることがあれば先生に相談してみましょう。