イヌノコト。

現役トリマーが犬のことをあれこれ考えるブログです。

自宅でできる犬のお手入れ…ちょっと待って!

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新型コロナウイルスによる自粛の影響で、休業するトリミングサロンも多くなってきました。

いつもと違うサロンや動物病院でやってもらえるのであれば良いのですが、営業をしている所はどこも予約がいっぱい。

やってもらえないなら自分でやるしかない…!と思っている方も多いのではないでしょうか。

 実はあまり焦らなくても大丈夫

「トリミングサロンがお休み!大変お家でトリミングしなくちゃ!!」

慌ててお手入れ方法の検索していませんか?

通常であれば私も月に一度のトリミングをおすすめしていますが、正直2か月あいだが空いてしまっても大きな問題はありません。

もちろんいつもより毛玉が多くなってしまいますし、爪も伸びてしまいます。

ですが、命に関わるような状態にはまずなりません。少し臭いくらいです。

爪が伸びても血管が伸びてしまうことはありませんよ、っていう記事はこちら。

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 サロンの休業がいつまで続くのかは分かりませんが、あまり無理してお家でお手入れする必要もないかなと個人的には思っています。

動物病院で爪切りなどのお手入れのみお願いするという方法もありますが、今は混み合っていますし、待合室で他の患者さんとの接触もリスクがあります。

お家でのお手入れのデメリット

  1. 怪我のリスク
  2. 次回のトリミングに響くカット
  3. トラウマを作ってしまう

怪我のリスク

愛犬の爪切りに挑戦して大出血させてしまった…という経験ありませんか。

一度出血すると止血剤なしではなかなか血が止まりません。

「爪だから少し切りすぎてしまっても大丈夫」ではないのです。

神経が通っていますので、深爪状態になり犬は痛い思いをしています。

また、バリカン・ハサミは刃物です。

動き回る犬に使いますので、皮膚を切ってしまったり、刃先が目に入ってしまったり…。

普段トリマーは簡単そうにやっていますが、やはり犬の扱いって難しいのです。

思っている以上に犬、動きます。

では、動けないように保定すれば良いじゃないか、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、保定にも正しいやり方があります。

力ずくで押さえ込んでしまうと、関節を痛めたり、小さな犬であれば骨折してしまうこともあります。

特に男性の方は、力で犬に勝ててしまいますので、背骨などを骨折させてしまうことも。

毛玉を根元からハサミでちょっきんするのもNGです。

犬の皮膚は人の皮膚の何倍も伸びるので、皮膚ごと切り落としてしまいます!

人間の頭皮の感覚でいると本当に大怪我させてしまいますので、気を付けてください。

次回のトリミングに響くカット

お家でのカットは大抵切りすぎます。

しかも大切な部分に限ってバッサリ切られてしまう傾向が…。

毛が伸びてきて1番気になるのが「目の周りの毛」だと思うのですが、サッパリさせよう!と思い切ってハサミを入れると100%失敗します。

眉毛切りバサミのような小さなハサミで、目にかかる毛だけをちょこっと切る程度に留めておくのが良いかと思います。

トラウマを作ってしまう

先ほどのように深爪させてしまったり、シャワーで溺れかけさせてしまったり…。

お家でのお手入れの1番怖いのは、このトラウマを作ってしまうことです。

たった1回の失敗で、その子はその後一生トリミングの度に怖い思いをしなければならなくなるかもしれません。

お家でできる簡単なお手入れ

ホットタオルで体を拭く

チワワやダックス、フレンチブルドッグなど毛の短い犬種はホットタオルで全身を拭いてあげるだけでだいぶ綺麗になります。

ドライシャンプーなどがあれば、使用することで仕上がりがより良くなります。

目元をホウ酸水で拭く

涙の多い子は目元が臭くなってきますよね。

こまめに拭き取ってあげると臭いもだいぶ軽減されますよ。

ちなみに、目に毛が入って涙が出ていることは意外と少なく、だいたいドライアイが原因です。

軽くブラッシングする

「軽く」がポイントです。

毛玉を取ろうするとガシガシやってしまうと、皮膚が赤くなったり傷ができたりすることがありますので、ブラッシングスプレーを軽くかけて優しくブラッシングしてあげてください。

もし犬が嫌がった場合は無理にやらなくても良いと思います。

その時は諦めて、また犬の機嫌が良さそうな時にリベンジしましょう。

毛玉が出来る前にブラッシングをして、「毛玉を未然に防ぐ」ことが大事です。

できてしまった毛玉をお家でとるのは難易度が高いですので、トリマーに任せてください。

 おすすめの道具はこちらの記事でもご紹介しています。

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爪にやすりをかける

嫌がる犬を押さえて、血が出ないようにほんのちょっと爪を切る…と、難しいことをしなくても、人間用の物で構いませんので爪やすりを使ってやすってあげましょう。

爪切りは嫌でもやすりなら許してくれる犬も多いですし、やすりで深爪にするのは逆に難しいです。

安全に爪を短くしてあげることができるのでおすすめですが、一度に短くしてあげることはできないので、こまめなお手入れが必要になります。

足の裏の毛をカットする

フローリングで飼っている子の場合は足の裏の毛が伸びると滑って怪我をすることがありますので、あまりにも伸びていたらカットしてあげてください。

足の裏の毛は、できれば小さなバリカンを使いましょう。

ハサミで切るのは肉球を傷付けてしまう恐れがあるのであまりおすすめできません。

バリカンを使う場合でも、肉球と水平に動かし、皮膚に刃先が当たらないように気を付けてください。

トリマーは足を開いて肉球の間の毛も刈りますが、水かきを切ってしまうことがありますので、お家では肉球の表面に出ている毛のみを刈るようにしましょう。

バリカンがなくやむを得ずハサミを使う場合は、眉毛切りバサミのような小さなハサミで、刃先を大きく広げず小刻みに動かして少しずつ切るようにしてください。

#おうちでお手入れ応援プロジェクト

なんやかんや色々書きましたが、文章ではなかなか伝わりづらいのでこちらをご紹介します。

トリミングに行くことができない飼い主様、わんちゃんの為に、全国のトリマーが自宅でのお手入れ方法をSNSで発信しています。

インスタグラムで「#おうちでお手入れ応援プロジェクト」で検索!

動画で分かりやすく説明してくれているサロンさんもありますので、是非参考にしてみてください。

まとめ:1か月くらいなら我慢しても良いかも…

トリミングサロンの休業を聞いて焦ってしまうかもしれませんが、2.3か月トリミングができなくても大きな問題はありません。

ただ、普段から肛門腺が溜まりやすいと言われている子に関しては、破裂の可能性があるので定期的な肛門腺絞りが必要になります。

お家でチャレンジしてみても良いですが、慣れないと難しいので、その場合は動物病院で絞ってもらってください。

今後自粛が続くのかどうか、もう少し様子を見てみてからでもお家でのお手入れは遅くないと思います。

慌ててお手入れして愛犬に怪我をさせてしまわないよう、気を付けてくださいね!

…でも、もし自粛が長期戦になったらこちらでも本格的なお手入れ方法ご紹介しますね。

そうならないことを祈っています。